【センター最後の年】2019年度入試はAO・推薦入試も考えてみて【私立大学定員厳格化】
現在2018年度の入試真っ只中です。この大学受験ですが、塾関係者と話をして出るのが受験の難化についてです。
そろそろ受験まで1年を切ったよ、という2020年に大学入学を目指す受験生の方には、AO入試や推薦入試など幅広い受験方式を検討してほしいと思います。
目次
2019年度大学受験が難化すると考えられる理由
2019年度の大学受験が厳しくなると考えられる理由が二つあります。
①私立大学定員厳格化
まず一つ目が、私立大学定員厳格化です。これは大雑把に言えば、大都市圏の大学の定員数に対して実際の在籍数が大きく上回る大学に対して助成金が出なくなる、という文部科学省が実施した罰則となります。
これにより、今までよりも合格者数が減少しています。aeraの2018年4月23日号によると、
18年度入試で合格者数を大幅に減らしたのは、法政大(▲3633人)、東洋大(▲3170人)立命館大学(▲3147人)、関西学院大(▲2460人)、京都産業大(▲2346人)など。早稲田大学も2年連続で、2千人前後絞っている。
といった状況。前年より合格者が3000人減るというのは凄まじい減少ですが、このような状況で合格を勝ち取らなければなりません。
②センター試験の終了
2020年度入試よりセンター試験から大学入学共通テストという試験に切り替わる予定です。どのような内容になるかは以下のリンクが参考になります。
例えば現代文においては120字程度の記述問題が出るなどの変化があります。 全てマークシートだったセンター試験とは大きな違いですよね。
では、センター最後の年に浪人を決めた人はどうなるのか。
2020年度からの大学入学共通テスト 浪人生向けの別問題は作成せず|高校生新聞オンライン|高校生を応援するニュース・情報サイト
タイトルの通り、浪人生のための配慮はなく新テストを受験する必要が出てきます。そうなると、是が非でも2019 年度入試で合格を決めたい、となりますよね。今まで浪人を選んでいたような人も、2019年度入試であれば浪人を選ばずに滑り止めなどの大学に入学することが想定されます。
AO入試・推薦入試がオススメの理由
私立大学の入学者確保
私立大学の一般受験は定員厳格化によって厳しい状況となっています。これは、一般受験において合格を出したところで、全員がその大学に入学するとは限らないからです。
大学が合格を出したとしても、その合格者が他の大学への進学を選択した場合は入学しません。こういったことがあるために大学は定員よりも多くの学生に合格を出し、最終的に定員としていた数字に近づけようとします。ただ、最終的に定員よりも多くの学生が入学してしまうと助成金がカットされてしまいます。
そこで、AO入試や推薦入試を大学が活用すると考えられます。
AO入試や推薦入試では多くの場合「併願をしない」「合格した場合はその大学に入学する」ということが出願の条件にされています。そのため、大学としては入学者の確保につながるAO入試や推薦入試での合格を増やすと考えられます。
単純にチャンスが増える
AO入試、推薦入試は主に夏頃から受験がスタートします。一般受験であれば夏休み明けの段階である程度学力は見えてきますよね。
よく言われるのが、夏休み明けに志望校の1ランク下の大学の合格ラインには立っているように、ということ。ちょっと学力が厳しいかも、という時にはAO、推薦入試を活用することをおすすめします。
何よりもチャンスを増やす機会は逃すべきではないと思います。
AO・推薦入試を目指すときの注意点
AO・推薦対策に時間をかけすぎない
AO入試や推薦入試では「面接」「小論文」など、一般受験とは違う選考方法による試験が行われることが多くなっています。そのため、AO・推薦対策に時間をかけすぎると不合格だった場合一般受験への切り替えが難しくなります。
また、AO入試は他の入試形式に比べ中退率が高いというデータがあります。これは、基礎学力がしっかりとつかないで大学に進学してしまう人が多くいるためと考えられます。
あくまでしっかりとした学力をつけることが最優先です、学習からの逃げ道としてAO・推薦入試を利用することにならないように注意してください。
短期間でのAO・推薦対策は以下をご覧ください。
まとめ
大学受験において、 2019年度入試を受ける世代の方は大変厳しい状況での受験となります。私自身、塾・予備校の現場で勤務をしており、年々厳しくなっている状況を目の当たりにしています。
一般受験は特に厳しい状況ですが、入試制度が多様化することは受験者にとってもメリットが多くあります。入試制度が数多くあり学力以外にも自分をアピールするチャンスがたくさんあるんだと前向きにとらえてもらえたらと思います。
当たり前ですが、大学はゴールではなく自己成長のための手段です。
しっかりと準備をして、自分自身が羽ばたけるフィールドに向かってください。